新機能ゲイ
Grindr、AI「gAI」に使うデータを選べる新プライバシー設定を開始
2026/11/3(火)
ゲイ向けアプリGrindrが、センシティブデータをAI機能の提供と開発に使うかを別々に選べる2つの設定を導入。HIVステータスなど一部の健康情報はgAIに使わないと明言しています。
ゲイ向けマッチングアプリ大手のGrindr(グラインダー)が、2026年10月27日付の公式ブログで、同社のAI「gAI(ゲイ・アイと読む)」と個人データの関係を利用者が選べる、新しいプライバシー設定の提供開始を発表しました。AIを前面に押し出す方針を続けるGrindrが、データの使われ方について利用者側のスイッチを整理した形です。
何が変わったのか
公式ブログによると、今回追加されたのは「センシティブデータ」に関する2つの設定です。発表の週から順次展開され、アプリを開き直したときや新規登録のときに表示されるとしています。一度選んで終わりではなく、あとからでも「プライバシー設定 > センシティブデータ」でいつでも変更できます。
- 1つ目:センシティブデータを、自分や他の利用者向けのgAI機能の提供・パーソナライズに使ってよいか
- 2つ目:センシティブデータを、gAIそのものの改良・開発に使ってよいか
つまり「AI機能を使うこと」と「自分のデータでAIを育てること」を別々に選べるようになった、というのがポイントです。おすすめ機能は便利に使いたいけれど、学習には使われたくない、という選び方ができます。
センシティブデータの中身は住んでいる地域の法律によって異なりますが、Grindrはポジション、民族、チャットの内容などを例に挙げています。
健康に関する情報は対象外
ブログでは、利用者の選択にかかわらず、一部の健康情報はgAIに使わないと明記されています。具体的には、HIVステータス、最終検査日、検査リマインダー、「Poz」のトライブとタグ、ワクチン接種状況です。ヘルプセンターのAI説明ページでは、これに加えて「Health Practices」や「Sober」のタグとトライブも、AIの学習とAI機能に使わないとしています。
あわせて利用規約も、読みやすくする目的を含めて更新されたとのことです。
「初期設定のまま」で使われるデータに注意
一方で、すべてのデータが「選ばない限り使われない」わけではありません。Grindrのヘルプセンターによると、年齢、Tap、表示名、プロフィール写真といった「限定データ」は、初期設定のままだとAIの学習に使われる場合があり、利用者が自分でオプトアウト(オフに)する仕組みです。ヘルプセンターでは、その場所を「AI Technology Controls」内の「Enable gAI Features」と案内しています。
業界メディアのDating Industry Insightsは、今回のブログ記事がこの限定データの初期設定を変えたかどうかには触れていない点を指摘しています。また、ヘルプページが新しい画面構成にまだ追いついていない可能性もあるとしています。
なお、ヘルプセンターによると、規約違反や詐欺の検知、プロフィール写真のチェックなど、安全対策のためのAI利用はオプトアウトできません。自動判定でブロックされた場合は、人による再審査を申し立てられるとされています。
発表の背景
米国のLGBTQ誌Metro Weeklyは10月24日、ジャーナリストのローナン・ファロー氏による調査動画を紹介し、Grindrが初期設定で写真などのプロフィール情報をAI学習に使っている点を報じました。同記事によると、ファロー氏は設定をすべてオフにする必要があること、オプトアウトはそれ以降のデータ利用にのみ適用されることを注意点として挙げています。今回の新しい設定は、その報道の直後に発表された形です。
Grindrは今年、gAIを活用した上位プラン「EDGE」をオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、米国の一部都市で試験提供しており、AIを使ったおすすめやチャットの振り返りなどの機能を進めています。
GAYPOから一言
AIによるおすすめは便利な反面、ゲイ向けアプリのデータは、本人にとって特に慎重に扱いたい情報を含みます。Grindrを使っている人は、一度アプリのプライバシー設定を開いて、センシティブデータの2つの選択と「Enable gAI Features」の状態を、自分の意思で選び直しておくのがおすすめです。
※本記事は成人向けの情報です。18歳未満は対象外です。記事の内容は2026年11月3日時点で確認できた公式発表と報道にもとづいています。
出典
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